2012年01月26日
[ 第40回JAMDA NY視察レポート ]
今回、JAMDA でのNYクリスマスディスプレイ視察研修に参加させていただきました。
この参加が決定した時、日本にはないモノを見たり、感じる事で自分の成長と創造を高めて帰って来ようと決意しました。
初めてのNY がクリスマスディスプレイの視察ともあり、写真と映像でしか見た事もない世界というのはどういうモノだろうと、期待でいっぱいでした。
12 月8 日、日本を出発してから、約13 時間後。
NY に足を踏み入れた瞬間、映画のセットの中に自分が飛び込んできたかのように、見る物全てが新鮮で、建物やSHOP はもちろんのこと、信号機や看板、ごみ箱から新聞BOXまで、ありとあらゆるモノに興味津々でした。
この時の、日本とNY の空気の違いを肌で感じた事は忘れません。
1 日目は、チェルシーマーケット、アデルショールーム、サウスシーポート、オーチャードストリート、ブルックリン等を視察しました。
この日印象に残ったのは、チェルシーマーケットです。工場の跡地ともあり、工場関連のディスプレイやサインが空間と非常に合っていて目を引きました。
素材もそうですが、黄色のポリタンクに照明を入れて、ツリーにしてしまう発想の面白さも見ていて、こういう使い方もあるのかと関心しました。
やはり夜のWD はさすがNY !歩いてみれば、WD がキラキラと輝き、人々が集まっていました。
今年の『Bergdorf Goodman 』のテーマは Carnival of Animal Holiday Windows 』アニマルを主にアレンジしていました。MDとの絡め方も丁寧で見せ方という事を考えさせられました。
ただ単に、イメージさせるアニマルを使用しているだけではなく、何かを伝える、訴えている。といったストーリーが創造できるWDが印象的でした。大人も子供も見入ってしまう。それこそが、WD の楽しい見所なんだと改めて実感しました。
WD で際立っていたのが『Macy`s』でした。
テーマは「Make-a-Wish」動く操り人形と映像とで、人々を引き付けていました。
Mwcy`s のWD に人が集まるのには、もう一つ訳がありました。タッチパネルを導入し、観客も一緒に体感して楽しむ参加型WDになっていたからです。
子供はもちろんの事、作りの繊細さには、誰もが、触れてみて楽しんでいる様子がここでも見受けられました。
今年のNY は映像と音とで、観客を魅了するWD が多かったです
是非、日本でも人だかりが出来る程のWD が見てみたいと思いました。
2 日目は、郊外へ。
アウトレットモールである『Woodbury Common』、ガーデンステーツモール/ ウエストフィールドモールを視察しました。
『Woodbury Common』のホリデーシーズンはギフトで人々が賑わうそうなんですが、近年アウトレットでも郊外にあるという、立地問題も加え、ネットショッピングでも安く手に入る為、以前よりもなかなか人が訪れない傾向にあるという事でした。この問題は世界共通なのかもしれません。外観としては、田舎街の住宅街といったイメージでしたが、NY のアウトレットは店内の作り等が、日本より簡素なイメージを受けました。
3日目は、『Bloomingdale's』の公式訪問の予定でしたが、担当の方が体調不良という事で、代理の広報の方に店内を案内して頂きました。百貨店としては、新しく改装したてという事もあって店内は洗礼されていました。
いくつかのビルを少しづつ増床して、今の形に納まったという事もあって、フロア事に何段か階段があったり、複雑な構成になっていました。やはり、ここのWD も参加型になっており、子供たちがじっと見つめている光景が見られました。
今回のNY で改めて感じた事は、楽しんで店作りをしているんだろうなと伝わってきた事です。作り手も楽しんで作る。その楽しさがお客様にも伝わる。笑顔があふれる。この連鎖が、当たり前のようにあり、その考えがあるからこそ、遊び心溢れる、店内になり、装飾が出来上がっていくのだろうなと実感しました。 この経験を活かして、枠に囚われないデザインを提案していきたいと思いました。大変勉強になった、NY 視察でした。
株式会社京屋 関東営業部デザイン課 大塚麻友美
投稿日時:2012-01-26